マスク2枚を召される安倍之大君
先手先手でのマスク配布
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、国士、安倍晋三首相はその対応策として
「布マスク2枚を全世帯に配布する」ことを決定した。(2020年4月1日)
この前例にとらわれることのない先手先手の対応について、ネット上では論争を呼ぶこととなり擁護派の生み出した「転売屋が在庫を吐き出した」というデマを総理が国会で答弁するという事態にまで陥ったのである。（当時の配布率はわずか4％）
ツイッターでのデマ 議論はこちら
「値崩れを起こす効果」を言及する国士、安倍晋三
そして回収へ…
この布マスクには「全戸配布用」、「妊婦用」、「小中校用」など複数の種類があり、先に配布していた妊婦向けマスクではゴミ、虫、カビの付着など不良品の報告が多発したため配布を中止、また、全戸配布用マスクについても同様の事例が見られたため、配布を中止し未配分をすべて回 収するというなんともお間抜けな結果になったのである。
安倍聖帝より賜ったマスク
不良品として報告する不届きもの
エヌエイチケイによる大本営発表
ここまではまだほんの序章で、マスク配布への予算が「466億円」と膨大であり、その内約について指摘を受けたところから本題が始まる。
闇に消えた予算
当初、マスク配布の予算は2020年度予備費の233億+追加の233億の計466億円と発表。
内約としてマスク調達費には338億、配達費やパッケージ代等に128億と説明した。
ところが、蓋を開けてみるとマスクの調達費はこの時点では約91億円しかないことが判明、残りの費用については説明がなかった。
また、当初128億と説明されていた配達費について実際は約26億円であることが判明した。
この時点で、約350億が用途不明の予算となっていた。
ダークサイドに消える予算
後日、全戸用マスクの納入先が全部で4社あることが判明。興和、伊藤忠、マツオカコーポレーションの3社については4月21日の会見で説明を受けた。
しかし、なぜか厚生労働省は残り1社の開示を頑なに拒んだ。
謎の会社ユースビオ
そして4月27日、妊婦用マスク納入先の残り1社は福島県にある㈱ユースビオであることが明らかにされた。また、介護施設向けマスクについては前途の4社に加え横井定㈱の計5社が受注したとのことだった。（後日、ユースビオとは5.2億で契約していたことが判明）
全戸用、妊婦用と区別して話を隠す厚生労働省の回答
その後、このユースビオはすぐさまネット上で調べ上げられた。建物の景観もさることながら、同住所に複数の会社が登記されていること、同代表が複数の会社を設立しているなど、様々な不審点が見つかった。
5.2億の契約を行ったユースビオ
複数の会社が登記されている
同社長は複数の会社を設立している
怪しい点（まとめ）
・同代表の別会社にて脱税により執行猶予中
・雇用保険未加入
・帝国データバンク等に情報なし（与信なし）
・同代表の自宅が競売にかけられる（4月9日に公示、4月24日に競売取り下げ）
・4月10日に登記簿変更（定款変更により輸入業などが追加される）
脱税の容疑で告発されている
雇用保険には入っていない
自宅は競売に
加藤勝信厚生労働大臣は、「原材料の調達を行ったのはこのユースビオ、マスクの製造や輸入を行ったのはシマトレーディングという会社であり、この2社はグループ会社のような関係にある」と説明した。ユースビオ代表によれば、従来ベトナムから木質ペレットを輸入するビジネスを行っており、今回のコロナウイルス問題に伴いベトナムから布マスクを輸入するに至ったと話している。（BuzzFeed）
ところが、元々の定款には木質ペレットの輸入などは入っていなかった。また、ユースビオ社長は登記変更の理由について「厚労省から指摘があった」としている。しかし、この日は野党議員によりマスク納入業者の開示が要求された日でもあるのだ。（BuzzFeed）
度々ユースビオ社長へのインタビュー記事があがり、その度に釈明が入る。しかし、偶然にしてはできすぎたようなストーリーに、疑惑は晴れないのである。
登記変更により追加された定款
上記の説明を行う加藤四天王
疑惑の消えない契約
2020年5月2日、政府とユースビオ社、シマトレーディング社とのマスク輸入に関する契約書（写し）が公表された。こちらについても、物議を醸すこととなったのである。
こちらの契約書、ユースビオ社とは原料調達、シマトレーディング社とはマスクの輸入にて契約が行われている。
ユースビオとの契約書
シマトレーディングとの契約書
この用紙はどちらも同じ
しかし、これだけでは原料の調達とマスクの輸入についてのみ、「加工」部分の契約がないのだ。そしてこの契約書ではシマトレーディング社と製造委託契約を結んでおらず、そうなると製造・加工元であるBe You Apparel社との契約がなければおかしいのである。
そして、ユースビオ社との契約には消費税が含まれているが、同社がベトナムで原料を調達する場合は国外取引なので非課税になる。契約書の記載に基づくのであれば、政府はユースビオ社から国内にて原料を調達したことになる。
また、細かい点にはなるがこの契約書には収入印紙が貼りつけられていない。となれば、この契約書は国外で作られたものになる。
色々と矛盾があるが、おそらくは契約書が適当で杜撰すぎただけの話であろう…。
なぜ随意契約をするに至ったのか
ここまで色々とあるが、この問題で一番重要なのは「なぜこの会社と随意契約をしたのか」という点である。一般的に官公庁の契約手続きは「一般競争入札」が原則であり、随意契約を結ぶことはほとんどない。では、なぜこのユースビオ社と随意契約を結んだのか。そしてなぜその理由を隠すのか。そこが説明されない限りはキックバックや癒着を疑われ続ける事になるのである。
ちなみに、マスク調達の契約をした他の会社が怪しくないかと言われればそうでもなく、例えば興和はそれまで拠点を持っていなかったミャンマーにわざわざ工場を新設しており、それは麻生太郎副総理の利権であるからと噂されている。他方、横井定については同社社長のフォロワーが門田隆将、石平太郎、長谷川幸洋、竹田恒泰、百田尚樹、佐藤正久、有本香と錚々たる顔ぶれであることが露になった。
いずれにせよ、各社と契約に至った理由、契約の金額が明らかにならなければ疑念は晴れないしそれについては説明して当然のことである。なぜなら、466億という莫大な予算を使いながらも未だ国民の元にマスクは届かず、結果としてポッケナイナイがバレそうになっているからである。
安倍政権の明日は如何に…
頑張れ安倍ちゃん、真実に負けるな！！
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